2013/1/21

総合 –EUウオッチャー

EUがマリに訓練部隊派遣、臨時外相理で決定

この記事の要約

EUは17日に開いた臨時外相理事会で、暫定政府とイスラム過激派勢力との戦闘が激化している西アフリカのマリに、政府軍の戦闘訓練などを実施する部隊を派遣することを決めた。フランスの軍事介入を受け、2月中旬までの派遣を目指し準 […]

EUは17日に開いた臨時外相理事会で、暫定政府とイスラム過激派勢力との戦闘が激化している西アフリカのマリに、政府軍の戦闘訓練などを実施する部隊を派遣することを決めた。フランスの軍事介入を受け、2月中旬までの派遣を目指し準備を急ぐ。

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マリでは首都バマコで昨年3月に起きたクーデターを機に北部を掌握したイスラム系反政府武装勢力が、暫定政府の拠点がある南部への攻勢を強めている。危機感を抱いた暫定政府からの支援要請を受け、旧宗主国であるフランスが戦闘機を投入するなどして軍事介入を開始。反政府勢力が拠点を置く都市に対し、空爆を続けている。EUの部隊は総勢450人規模で、派遣期間は15カ月間。マリ政府軍兵士の基本的な訓練のほか、部隊の指揮や後方支援、捕虜の処遇などについての助言を行う。戦闘行為には直接関与しない。英国のリディントン欧州担当外務閣外相は、「フランスが主導する軍事的対応と並んで、領土保全のためにマリ軍の訓練に取り組むことが必要だ」と、部隊派遣の意義を強調した。

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外相理事会は反政府勢力を「テロリスト」と非難する一方で、フランスの軍事介入を「迅速な対応」として歓迎。さらに、マリ北部のイスラム武装勢力掃討を目的にナイジェリアやニジェールなど周辺国の部隊で構成するアフリカ国際マリ支援部隊(AFISMA)の配備に向けた物資、資金の支援を加速させていくことも表明した。

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