アイルランド政府は13日に実施した10年物国債の入札で、予定を大きく上回る50億ユーロを調達した。指標となる10年物国債の新規発行は、債務危機でEUなどから金融支援を受けてから初めて。入札が順調に終わったことで、同国の信用が回復していることが確認され、金融支援脱却に向けて大きく前進した格好となった。
\政府は当初、国債管理庁（NTMA）を通じた入札で30億ユーロ程度の調達を予定していた。しかし、消息筋によると応募が120億ユーロに達したことから発行枠を拡大した。平均落札利回りも4.15％と、基準利回りをわずかに上回る水準にとどまった。
\アイルランドは債務危機でEU、国際通貨基金（IMF）から金融支援を受けているユーロ圏3カ国の中で、財政再建が最も順調に進んでおり、すでに短・中期国債の発行を再開。今年に入って1月に5年物国債の発行で25億ユーロを調達した。今回の入札成功によって年内の資金需要をほぼ満たしたことになる。
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