2013/4/8

環境・通信・その他

欧州委が高速ブロバン普及促進策を発表、インフラ整備の負担軽減など柱

この記事の要約

欧州委員会は3月26日、高速ブロードバンド普及促進に向けた施策案を発表した。インフラ構築のコストを削減するため公益インフラを活用することや住宅・オフィスビルにブロードバンドの標準装備を義務付けることなどが柱。\ 欧州委は […]

欧州委員会は3月26日、高速ブロードバンド普及促進に向けた施策案を発表した。インフラ構築のコストを削減するため公益インフラを活用することや住宅・オフィスビルにブロードバンドの標準装備を義務付けることなどが柱。

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欧州委は2020年までに全市民が最大通信速度30メガビット/秒(Mbps)超のブロードバンドに、50%以上の市民が同100Mbps超のブロードバンドに接続できる環境を実現することを目標に掲げている。ただ、ネットワークの敷設には巨額の投資が必要で、電気通信事業者には大きな負担となる。欧州委はネットワーク構築コストを削減するため水道、電気、ガスなどの公益企業に対し地下配管などのインフラを電気通信事業者と共有するよう求めており、これにより総額で400億~600億ユーロのコスト削減が可能だとしている。また、新築あるいは改装された住宅やオフィスビルには高速ブロードバンドを標準装備するよう義務付け、すべてのプロバイダーが建物の内外にネットワークをインストールし、建物内の高速インフラにアクセスする権利が認められるべきだとしている。

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欧州委のクルース委員(デジタル政策担当)は、「誰でも高速ブロードバンドを利用する資格がある。私達が目標に到達するのを妨げている官僚的形式主義を撤廃したい。欧州委はブロードバンドをより速やかで安価に手にすることを目指している」と語り、一連の施策によって高速ブロードバンドの普及に弾みをつけたい考えを示した。

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