ユーロ圏債務危機の震源地となったギリシャの財政再建が進んでいる。政府は14日、2013年のプライマリー・バランス(基礎的財政収支)が8億ユーロを超える黒字になるとの見通しを示した。同収支の黒字化は10年ぶり。
信用不安で深刻な債務危機に陥ったギリシャは、EUと国際通貨基金(IMF)から2010年に1,100億ユーロ、12年に1,300億ユーロの緊急金融支援を取り付け、国債のデフォルト(債務不履行)をなんとか回避しながら財政赤字削減に取り組んできた。ギリシャは同支援の条件のひとつだったプライマリー・バランスの黒字化を達成したことになる。
さらに、同収支の黒字化は、ギリシャがEUとIMFに求めている融資返済期限の延長や利払い軽減の条件となっていることから、債務負担が減る可能性がある。