オランダ小売大手のロイヤル・アホールドとベルギー同業デレーズは12日、合併に向けた協議を行っていることを明らかにした。実現すれば欧州、米国、アジアに拠点を持つ売上高が615億ユーロの大型小売企業が誕生する。
両社とも米国が主力市場。同国でアホールドは「ショップ&ショップ」「ジャイアント」、デレーズは「フード・ライオン」「ハナフォード」のブランド名で食品スーパーを運営している。合併は米国などで購買力を強化し、ディスカウント店の攻勢に対抗するのが狙いとみられる。
市場調査会社によると、合併で誕生する新会社は欧州の食品小売市場で4位、米国の同市場で5位の大型企業となる。
アホールドとデレーズは2006年にも合併が浮上したが、規模で劣るデレーズの創業者一族が対等合併を主張して譲らず、07年に破談となった経緯がある。デレーズは声明で、交渉は初期段階にあり、合併が実現する確証はないとしている。