ロシアの連邦統計サービス局が15日発表した2015年1~3月期の国内総生産(GDP、速報値)は前年同期比1.9%減となり、前期の0.4%増からマイナスに転じた。原油価格の下落、ウクライナ問題をめぐる欧米の制裁が経済を圧迫し、約6年ぶりのマイナス成長となった。
ロシア経済は経済制裁と通貨・原油安に直撃され、厳しい状況が続いている。しかし、ルーブルと原油価格が上昇に転じたことで金融市場が安定化に向かうなど、このところ落ち着きを取り戻しつつあり、同期のマイナス幅は市場の予測を大きく下回った。政府内からは景気が底を打ったとする発言も相次いでいる。
ただ、市場では底打ち宣言は時期尚早との見方が圧倒的で、通年でのマイナス成長は避けられないとみる向きが多いようだ。