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2010/2/10

バルト三国

スウェーデン主要3銀行、バルト3国損失が37億ドルに

この記事の要約

スウェーデンの中央銀行リクスバンクのイングヴェス総裁は2日、スウェドバンク、SEB、ノルデアバンクの国内主要3行のエストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国における2010年の損失額合計が270億スウェーデン・クローナ […]

スウェーデンの中央銀行リクスバンクのイングヴェス総裁は2日、スウェドバンク、SEB、ノルデアバンクの国内主要3行のエストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国における2010年の損失額合計が270億スウェーデン・クローナ(SEK、約37億米ドル)に達するとの見通しを発表した。

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バルト3国は昨年、欧州連合(EU)加盟国の中で最も厳しい景気後退に見舞われ、多額のバルト3国向け債権を抱えるスウェーデンの銀行は貸し倒れの急増に直面している。イングヴェス総裁によると、3行のバルト3カ国向け融資の総額は4,000億クローナ余りに達しており、うち8割がユーロ建ての融資となっている。ただ、3行ともバルト3国以外の地域での営業は比較的良好で、バルト諸国での損失をカバーすることは十分可能な状況にあるとの認識を示した。なお、リクスバンクは昨年11月、国内銀行がバルト向け融資から09~11年の3年間で被る損失総額は1,550億クローナに達するとの予測を発表していた。

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スウェドバンクは貸倒引当金など不良債権処理費用の積み増しが響き、09年7-9月期に33億4,000万クローナの赤字を計上した。(1SEK=12.2JPY)

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