ロシアの国営航空会社6社を航空最大手のアエロフロートに統合する計画の概要が明らかになった。現地ニュースサイト『Slon.ru.』が1日、運輸省がシュワロフ第1副首相にあてた書簡をもとに報じた。
\統合計画は、まず政府系持ち株会社ロシアン・テクノロジーズ(RT)が保有する航空6社(ロシア航空、カフミンヴォーディ航空、オレンブルグ航空、ウラジオストク航空、サハリン航空、サラトフ航空)の資産を政府に移譲し、政府は統合後の新会社に出資する見返りに、アエロフロートに同資産を譲渡するという内容。実現すれば、アエロフロートの国内線市場におけるシェアは現在の15%から30~35%に拡大する。
\RTは2008年に破たんした航空連合「エアユニオン」を基盤に、モスクワ市と共同で航空会社ホールディング「ロスアビア」を設立。国内航空会社を統合してアエロフロートに対抗できる新たな航空会社を構築する計画を進めてきたが、燃料高とそれに続く金融危機の影響で航空会社が相次いで倒産し、計画はとん挫した。
\なお、アエロフロートは、実業家のレベジェフ氏が保有する同社株式の25.8%を買い戻す準備を進めている。株式の購入資金を調達するため、15日に60億ルーブル(2億400万米ドル)の社債を発行する。
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