2014/1/22

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

リュブリャナで大型複合ビル完成、賃貸・販売の成功に疑問も

この記事の要約

不動産不況のスロバキアで15日、地場投資会社トリダナが大型複合ビルの完成を発表した。総工費は9,000万ユーロで、オーストリア銀行ヒポ・アルペ・アドリアの現地子会社が全額を融資した。トリダナらは5年以内に住宅全戸を販売し […]

不動産不況のスロバキアで15日、地場投資会社トリダナが大型複合ビルの完成を発表した。総工費は9,000万ユーロで、オーストリア銀行ヒポ・アルペ・アドリアの現地子会社が全額を融資した。トリダナらは5年以内に住宅全戸を販売し、オフィスも全て賃貸できるとみているが、スロベニアのメディアではこれに疑問を呈する声も上がっている。

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今回の大型複合ビルはリュブリャナ中央駅の近くに建設された。トリダナの過半数株主であった建設大手クラスキ・ジダールが工事中の2012年に倒産して先が危ぶまれたが、トリダナとヒポ・アルペ・アドリアの協力で建設を継続し完工に至ったという。

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ビルは住宅226戸、オフィス面積6,000平方メートル、店舗面積5,000平方メートルを擁する。商業スペースにはヒポ・アルペ・アドリアの傘下にあるショッピングセンター「クランディア」を開設するという。

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住宅の予定販売価格は1平方メートル当たり2,500~3,500ユーロとされる。国営大手銀行ノヴァ・リュブリャンスカ・バンカ(NLB)が不良債権の抵当として手に入れた新築集合住宅では2,000ユーロでも買い手がつかなかったため、実際に売れるかどうかは不透明だ。

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ヒポ・アルペ・アドリアは、別の住宅プロジェクトも夏にも完工が予定される。総投資額は2,000万ユーロに上るという。

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スロベニアの住宅価格は2013年第3四半期、統計をとり始めた2007年以来で最低水準にまで下がっている。

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