米大手格付け会社ムーディーズは7日、「Ba1」としているハンガリーの信用格付けの見通しを従来の「ネガティブ（弱含み）」から「ステーブル（安定的）」に引き上げた。経済の中期的な改善見通しや対外ショックに対する弾力性が出てきたことに加え、政府が財政赤字を国内総生産（GDP）比3％以下に抑える強い意志を表明したことを評価した。
ムーディーズはハンガリーの今年のGDP成長率を約3％、15年は2.4％、16年以降は2.2％と予測する。債務残高の対GDP比は今年、来年ともに77％と高い水準にとどまるとの予測だが、政府が新資金調達計画に基づいて国内市場での調達に今後力を入れることから、自国通貨フォリントの下落による外貨建て債務への影響は徐々に弱まるとの見方だ。
