2014/11/19

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

モンテネグロ、高速道路建設で大型融資契約―世銀が懸念

この記事の要約

モンテネグロの債務増大化に世界銀行が懸念を強めている。政府が先ごろ、同行の反対を押し切って、高速道路の区間工事資金として中国輸出入銀行と6億8,700万ユーロの融資契約を交わしたためだ。世銀は債務残高の対国内総生産(GD […]

モンテネグロの債務増大化に世界銀行が懸念を強めている。政府が先ごろ、同行の反対を押し切って、高速道路の区間工事資金として中国輸出入銀行と6億8,700万ユーロの融資契約を交わしたためだ。世銀は債務残高の対国内総生産(GDP)比が現在の約60%から更に大きく悪化し財政を脅かすとして、早くから懸念を示していた。

2013年末のモンテネグロの対外債務残高は対GDP比で約43%に達し、国内では今年は今回分を含めた新規借り入れにより73%まで拡大するとの見方が広がっている。

高速道路建設プロジェクトは全長167.39キロメートル規模。総工費は交通省の試算で19億ユーロに上る。今回融資を受ける区間は40キロメートルで、議会の承認を経て15年5月に着工する計画だ。世銀は3月初め、政府が中国交通建設集団(CCCC)子会社に工事発注したことを受けて、5,000万米ドルの財政支援融資を回収している。

中国輸出入銀行からの借入額は区間工費8億958万ユーロの85%に相当。返済期間は20年で、6年の元本返済猶予期間がついている。