2015/5/13

総合・マクロ

ポーランド大統領選挙、現職候補が2位に

この記事の要約

ポーランドで10日行われた大統領選挙は、中道右派「法と正義(PiS)」が支持するアンジェイ・ドゥダ候補が、現職のブロニスラフ・コモロフスキー候補(市民プラットホーム:PO)の得票率を上回り、1位となった。投票前の世論調査 […]

ポーランドで10日行われた大統領選挙は、中道右派「法と正義(PiS)」が支持するアンジェイ・ドゥダ候補が、現職のブロニスラフ・コモロフスキー候補(市民プラットホーム:PO)の得票率を上回り、1位となった。投票前の世論調査では常にコモロフスキー候補がリードしていただけに、この結果は驚きをもって受け止められている。ただ、どの候補も当選に必要な過半数を獲得できず、結果は24日の決戦投票に持ち越された。投票率は49.4%と、2010年の前回より5.5ポイント低下した。

中央選管が11日午前0時に発表した結果によると、ドゥダ候補が34.8%、コモロフスキー候補が33.8%を得票した。3位のパヴェル・クキズ候補(無所属)は20.8%。決選投票では3位以下の候補者に投票した人がどう動くかが焦点となる。

これを勘案し、コモロフスキー候補は推計公表後、クキズ候補の政策であった小選挙区制の導入を問う国民投票の実施を予告した。また、政治資金制度や税制の改革でも国民投票を行い、市民の政治参加をうながす立場を示した。

ポーランドの大統領は儀礼的な役割だけでなく、新法に対する拒否権、法案提出権など、様々な権限を有する。コモロフスキー候補が落選すれば、POのコパチ首相の政策運営が難しくなることは確実だ。