2015/5/13

総合・マクロ

欧州委、ユーロ圏成長率を1.5%に上方修正

この記事の要約

欧州委員会は5日発表した春季経済予測で、ユーロ圏の2015年域内総生産(GDP)予想伸び率を1.5%とし、前回(2月)の1.3%から0.2ポイント上方修正した。ただ、債務問題を抱えるギリシャについては大幅に下方修正した。 […]

欧州委員会は5日発表した春季経済予測で、ユーロ圏の2015年域内総生産(GDP)予想伸び率を1.5%とし、前回(2月)の1.3%から0.2ポイント上方修正した。ただ、債務問題を抱えるギリシャについては大幅に下方修正した。

ユーロ安や原油価格の下落、欧州中央銀行(ECB)の量的金融緩和が景気を押し上げると予想。欧州経済の状況が「春季としては、ここ数年で最も明るい(モスコビシ経済・金融担当委員)として、成長予測を引き上げた。

16年の予想成長率は前回と同じ1.9%とした。EU28国ベースでは15年が1.8%、16年が2.1%。15年は前回から0.1ポイント上方修正し、16年は据え置いた。

中東欧諸国では、ポーランドの15年成長率を3.3%とし、0.1ポイント上方修正した。来年も3.4%の予測で安定成長が続く見通しだ。チェコも今年は昨年より0.5ポイント高い2.5%へ加速し、来年も2.6%とその水準を維持する。ハンガリーは欧州連合(EU)助成金の消化がGDPを押し上げた昨年の3.6%から、今年は2.8%、来年は2.2%へ減速する。