2015/5/20

チェコ・スロバキア

チェコ国民の70%がユーロ導入に反対=欧州委調査

この記事の要約

欧州委員会が欧州連合(EU)加盟国の市民を対象に実施する世論調査「ユーロバロメーター」の最新リポートで、チェコ国民の70%がユーロ導入に否定的であることが分かった。同国は2004年のEU加盟時に将来のユーロ導入を約束して […]

欧州委員会が欧州連合(EU)加盟国の市民を対象に実施する世論調査「ユーロバロメーター」の最新リポートで、チェコ国民の70%がユーロ導入に否定的であることが分かった。同国は2004年のEU加盟時に将来のユーロ導入を約束しているものの、ユーロ圏がギリシャ危機で揺れていることから、国民の懐疑論が強くなっているもようだ。

チェコ政府は今年4月に対EUの新戦略を発表したが、ユーロ導入の目標期限は盛り込まなかった。一方、ソボトカ首相はこのほどブルームバーグに対し、2020年までのユーロ導入に向けて政府はあらゆる努力をすべきだと述べた。しかし、連立内閣を形成するANOのアンドレイ・バビス代表は期限の設定に反対する姿勢を崩していない。ユーロ懐疑論の広がりと共に、今後政権内でユーロ導入に関する合意を形成するのは容易ではないとみられる。

今回ユーロバロメーターの調査対象となったのはチェコ、スウェーデン、ポーランド、ルーマニア、ハンガリー、ブルガリア、クロアチアの7カ国。チェコ以外で最もユーロ導入に反対する意見が多かったのはスウェーデンの66%で、ポーランドでも53%が否定的だった。一方、ルーマニア、ハンガリー、ブルガリア、クロアチアではユーロ導入への賛成意見が反対意見を上回った。