2015/6/3

ロシア

ロスネフチ、サハリン島外でのLNGプラント建設を検討

この記事の要約

ロシア石油最大手で国営のロスネフチは5月28日、サハリン南部に予定していた天然ガス液化プラント(LNGプラント)の建設地を島外に移すことを検討していると発表した。既存のガスパイプラインの利用が難しくなっていることが理由。 […]

ロシア石油最大手で国営のロスネフチは5月28日、サハリン南部に予定していた天然ガス液化プラント(LNGプラント)の建設地を島外に移すことを検討していると発表した。既存のガスパイプラインの利用が難しくなっていることが理由。建設予定地の移転で、プラントの稼働時期が当初予定の2018年から2年以上遅れる可能性が出てきた。

ロスネフチは13年に米エクソンモービルと結んだ契約で、18年をめどに年間500万トンの液化天然ガス(LNG)を合弁生産する計画だった(「サハリン1」プロジェクト)。天然ガスの運送手段としては、別プロジェクトの「サハリン2」を運営するサハリン・エナジーのパイプライン利用を見込んでいたが、同社に過半出資するガスプロムの強硬な反対でその見通しが立っていない。

「サハリン1」にはエクソンとロスネフチのほか、サハリン石油開発協力株式会社(SODECO)、インドのONGCビデシュが参加している。

一方の「サハリン2」にはガスプロムのほか、シェル、三井物産、三菱商事が出資しており、サハリン南端に年産能力1,000万トンのLNGプラントを持つ。

サハリンは世界最大のLNG消費国の日本に近い産出地。