2015/6/3

ロシア

米ヘリコプター大手ベル、露で現地生産へ

この記事の要約

米ヘリコプター製造大手ベルは5月26日、ロシアのウラル民間航空機工場(UWCA)とヘリコプターのライセンス契約を締結したと発表した。UWCAに対し今年中に新型モデルの部材を引き渡し、ロシアでの組み立てを開始する。ベルはロ […]

米ヘリコプター製造大手ベルは5月26日、ロシアのウラル民間航空機工場(UWCA)とヘリコプターのライセンス契約を締結したと発表した。UWCAに対し今年中に新型モデルの部材を引き渡し、ロシアでの組み立てを開始する。ベルはロシアでの航空機登録を急いでおり、現地生産を行うことで登録をスムーズに進めたい考えだ。

ライセンス生産が決まったのは最新鋭の小型ヘリコプター「407GXP」。UWCAは同社のエカテリンブルグ工場で組み立てを行う予定で、5~6億ルーブル(約859万~1,030万ユーロ)を投じて生産ラインを導入する。生産機数は公表されていない。

UWCAのヴァディム・バデカ社長がロシア経済紙『コンメルサント』に対し語ったところによると、407GXPの価格は500万ドルだが、現地生産によって輸入関税を回避でき、17%価格を抑えることができるという。ロシアでは中型以上の軍用ヘリコプター市場は国内メーカーが強い一方、民生用小型ヘリコプター市場は欧米企業が押さえている。

UWCAは国営の防衛関連複合企業ロステック傘下にあるオボロンプロムの子会社。ロステックは昨年ウクライナ危機に際して米国が発動した制裁措置の適用対象企業だが、バデカ社長は「すでに米国側の合意を得ており、制裁措置が適用されるリスクはない」と述べた。(1RUB=2.35JPY)

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