2015/9/9

総合・マクロ

ロシア、ブルガリアからの農産物輸入を全面禁止

この記事の要約

ロシア連邦動植物検疫監督局(ロスセリホズナドゾル)は3日、今月1日付でブルガリアからの農産物輸入を全面的に禁止したと発表した。取引に必要な証明書の多くが偽造と判明したためという。政府は欧米産農産物の禁輸措置遵守に向けた監 […]

ロシア連邦動植物検疫監督局(ロスセリホズナドゾル)は3日、今月1日付でブルガリアからの農産物輸入を全面的に禁止したと発表した。取引に必要な証明書の多くが偽造と判明したためという。政府は欧米産農産物の禁輸措置遵守に向けた監視を強めており、今回の措置もその一環だ。

欧米諸国は昨夏、ウクライナ紛争をめぐって対ロシア制裁を決定した。ロシアはその報復措置として、これらの国からの農畜産物の輸入を禁止した。ここ数カ月は違反への監視を強めており、8月6日には不正に輸入された欧州連合(EU)産農畜産物の廃棄処分を義務付ける大統領令を布告した。

ブルガリアについてはすでに4月25日、青果輸入を禁止している。EUで生産された青果を、ブラジル、モロッコ、中国産と偽ってロシアに輸出したためという理由だ。

この夏には、米国、EU、カナダ、オーストラリア、ノルウェーからの農畜産物禁輸措置を1年延長した。8月にはこれら欧米諸国による制裁延長を支持したとして、禁輸の対象をアルバニア、モンテネグロ、アイスランド、リヒテンシュタインにも拡大した。ウクライナに対しても、EUとの連合協定の経済条項を実行に移せば、来年初めから禁輸措置を適用する構えだ。

ブルガリアの対ロシア輸出高は今年上半期に2,115万米ドルとなり、前年同期から33.6%縮小した。ロシアのEUからの輸入高に占める同国の比率は0.65%。