2015/10/7

総合・マクロ

世銀、ロシア経済見通しを下方修正

この記事の要約

世界銀行は9月30日、ロシアの今年の予想成長率をマイナス3.8%とし、従来の同2.7%から下方修正した。来年についてもプラス0.7%からマイナス0.6%に引き下げ、中長期的な景気後退のリスクを指摘した。 下方修正の理由と […]

世界銀行は9月30日、ロシアの今年の予想成長率をマイナス3.8%とし、従来の同2.7%から下方修正した。来年についてもプラス0.7%からマイナス0.6%に引き下げ、中長期的な景気後退のリスクを指摘した。

下方修正の理由として世銀は、◇原油価格の低迷の長期化◇高インフレ◇失業率の増大◇構造改革の遅れ――を挙げた。同国の8月のインフレ率は15.8%。1-6月期の失業率は15.1%で、前年同期から2ポイント上昇した。

世銀は原油価格低迷による歳入不足にも言及し、財政悪化に備えて積み立てた準備金だけでは不足を補えないと指摘。年金削減などの痛みを伴う改革を通して支出を減らすことが必要だとした。同時に、政府は企業投資の促進や景況感の底上げにつながる経済改革を進めるべきとしている。