ドイツ化学・薬品業界の動き

Evonik Industries AG―IPO見送りに―

化学大手Evonik(エッセン)の過半数資本を持つRAG財団は23日、今秋に予定していた同社の株式公開(IPO)を見送ると発表した。金融・資本市場が不安定で、リスクが大きいと判断した。IPOの準備は済んでいるため、市場環 […]

Linde AG―クリーニング事業から撤退―

工業ガス大手の独Linde(ミュンヘン)が5年前に立ち上げた衣類のクリーニングサービス事業から撤退する。当初の予想に反して需要が低迷しているためで、すでに国内で展開する10拠点のうち7拠点をクリーニング事業者に売却。残り

Celesio AG―米Medcoとの合弁解消―

医薬品販売大手の独Celesio(シュツットガルト)は27日、薬剤給付管理大手の米Medco Health Solutionsとの合弁会社Medco Celesio B.V.から全面撤退すると発表した。理由は明らかにして

公的健保の薬剤費支出、10年は4.3%増

ドイツの公的健康保険の薬剤費支出動向をまとめた『医薬品処方レポート』の2011年版がこのほど発表された。それによると、2010年の国内薬剤費支出は297億ユーロで、前年に比べて4.3%(12億2,000万ユーロ)増加。処

Bayer CropScience AG―バイオ分野のR&D投資を倍増―

Bayerの農業科学子会社Bayer CropScience(モンハイム)は15日、新たな事業戦略を発表した。新しい農薬の導入や研究開発(R&D)費の拡大を通して競争力を強化していく。 \ 同社は環境負荷の小さ

Lanxess

化学大手のLanxessは16日、独東部のビターフェルト・ヴォルフェンの新工場を稼働させたと発表した。同工場では水質浄化膜を生産する。投資額は約3,000万ユーロ。約200人の雇用を創出した。 \

高効果のポリマー系トランスフェクション試薬開発

DNAなどの核酸を効果的に動物細胞内に導入する新たなトランスフェクション試薬の開発にバイロイト大学の研究チームが成功した。同試薬はPDMAEMAと呼ばれるポリマーをDNAの運び屋(ベクター)として利用、従来はウイルスを利

独バイオ業界に活気戻る

金融・経済危機の直撃を受けていた独バイオテクノロジー業界が活力を取り戻しているようだ。Evotecは6日、アルツハイマー治療薬の開発でスイス製薬大手ロシュと提携すると発表。また、バイオ検査機器・診断サービス大手のQiag

特許薬業界が強制割引制度の見直し要求

特許薬業界団体の研究開発型製薬工業会(VfA)は8日、昨年夏に導入された特許薬強制割引制度は見直しの必要があるとの見解を表明した。公的健康保険が今年上半期に大幅な黒字を計上するなど、公的健保財政が導入当時から大きく改善し

Brenntag AG―英同業Multisol買収―

大手化学商社の独Brenntag(ミュールハイム)は2日、潤滑油と原料油に特化した英同業のMultisolグループを買収すると発表した。事業のネットワークとノウハウを強化する狙い。買収金額は1億2,800万ユーロで、独禁

UPM-Kymmene Oyj―欧州2工場を閉鎖―

製紙世界最大手のUPM Kymmene(フィンランド・ヘルシンキ)は8月31日、出版用紙部門のリストラ計画を発表した。出版業界からの需要減少と原料高騰のダブルパンチで業績が悪化していることに対応。フィンランドとドイツの計

2次元バーコードで偽造品の流通防止へ=独医薬品業界

独薬剤師団体全国連盟(ABDA)などの医薬品業界団体は1日、偽造医薬品の流通防止システム開発プロジェクト「securPharm」を立ち上げたと発表した。2次元バーコードをパッケージに印刷し、薬局に設置されたバーコードリー

クモの糸で皮膚を3次元培養

クモの糸をワイヤーに使用して人工皮膚を培養することにハノーバー医科大学の研究チームが成功した。クモの糸は弾性や耐熱性に優れるほか、生体親和性や環境適合性が高く、「夢の素材」として注目を集めている。細胞の3次元培養の担体と

独化学業界、第2四半期生産・売上高が減少

独化学工業会(VCI)が5日発表した2011年第2四半期の業界生産高(製薬を含む)は前期比で0.6%減少した。比較対象の第1四半期の業績が極めて良好だったことの反動が出たほか、営業日数が少なかったことが響いた格好で、業界

Daimler AG―EVのコンセプトカーをBASFと開発、IAAで公開へ―

自動車大手のDaimler(シュツットガルト)は1日、電気自動車(EV)のコンセプトカーを化学大手のBASFと共同開発したと発表した。省エネ、樹脂部品の投入により車体軽量化、車内温度管理の効率化などを追求。これらの効果に

Evonik Industries AG―塗料原料の生産能力強化へ―

化学大手の独Evonik(エッセン)は25日、塗料の原料となるメタクリル酸メチル(MMA)の生産能力を増強すると発表した。自動車用塗料の需要拡大に対応。同社の世界生産能力を現在の年58万トンから5万トン引き上げる。 \

Stada Arzneimittel AG―バイオシミラー開発でRichterと提携―

後発医薬品大手の独Stada(バート・フィルベル)は30日、ハンガリーの製薬大手Richterと提携すると発表した。バイオ医薬品の後発薬(バイオシミラー)の開発で提携。市場投入を目指す。 \ 両社はRocheの分子標的型

塗料・インキ値上がりの見通し

塗料や印刷インキの価格が上昇する見通しだ。原料価格が高騰しているためで、白色塗料の原料である酸化チタンは昨年秋以降、およそ30%値上がりしたという。独塗料・印刷インキ産業連盟(VdL)のペーター・ベッカー会長が『フランク

BASF SE―アクリル酸工場をブラジルに建設―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は19日、ブラジル東部のバイーア州カマカリにアクリル酸の総合生産施設を建設すると発表した。同社が南米にアクリル酸工場を設置するのは今回が初めて。アクリル酸を原料とする高分子

導電性と伸びを兼ね備えたゴムを開発

高い導電性と伸び性能を持つゴム材の開発にドレスデン・ライプニッツ・ポリマー研究所(IPF)のゲルト・ハインリッヒ教授を中心とする共同研究チームが成功した。常温溶解塩(イオン液体)を用いて多層カーボンナノチューブ(多層CN

ヘンケル(2011年4-6月期決算)

2011年4-6月期(第2四半期)決算の純利益は3億6,600万ユーロで、前年同期から34%増加。新興国での販売が好調だった。インド事業の売却による特別利益も収益を押し上げた。売上高は1.6%増の40億ユーロ。 \

独SGL、上半期も増収増益

独炭素製品大手のSGLカーボンが4日発表した2011年上半期決算の最終利益は3,500万ユーロとなり、前年同期から29.2%増加した。炭素繊維部門が低迷したものの、グラファイト部門が好調で収益を押し上げた。本業のもうけを

Bayer AG―工場の国外移転も、原発廃止で―

製薬・化学大手の独Bayer(レバークーゼン)が工場の国外移転を視野に入れ始めた。原発廃止の前倒しが決まったことで、ドイツの電力料金上昇が避けられなくなったためだ。同社のマライン・デッカー社長が経済誌『ヴィルツシャフツヴ

製薬・化学業界のR&D投資、10年は8%増加

ドイツ化学工業会(VCI)は3日、独製薬・化学業界の2010年の研究・開発(R&D)投資額が前年比8%増の94億ユーロに拡大したと発表した。景気回復に伴い、これまで投資を抑制していた化学企業が拡大に転じたため額

塩素メーカーが効率改善でコスト増に対応

電力価格の高騰や環境保護に対する関心の高まりを背景に、欧州の塩素メーカーが製造拠点の近代化を進めている。独バイエルはデュッセルドルフ近郊のクレーフェルト工場に高効率・低公害の新プラントを設置、蘭アクゾノーベルも1億4,0

BASF SE―リビア内戦が営業益を圧迫―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)が7月28日発表した2011年4-6月期(第2四半期)決算の営業利益(EBIT、特別項目を除く)は前年同期比1.4%増の22億3,700万ユーロと、小幅な伸びにとどまった。

Merck KGaA―第2四半期赤字転落、業績予測を下方修正―

製薬・化学大手の独Merck(ダルムシュタット)が7月27日発表した2011年4-6月期(第2四半期)連結決算は、税引き後損益が8,400万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(1億8,690万ユーロ)から大幅に悪化した。

Fresenius Medical Care AG & Co. KGaA―米同業2社買収へ―

総合医療大手Freseniusの人工透析子会社Fresenius Medical Care(FMC、バート・ホンブルク)は2日、米国の同業2社を買収すると発表した。取引総額は約21億ドル。買収により同国市場最大手の地位を

Braskem

ブラジルの化学大手Braskemがドイツで生産拠点を獲得する。米Dow Chemicalからポリプロピレン事業を譲り受ける契約の一環で、ケルン近郊のヴェッセリング、独東部のシュコパウにある工場を取得。欧州で初めて生産施設

Linde

工業ガス大手の独Lindeと建設大手の米Bechtelが北米のエチレン製造装置事業で提携する。シェールガス(シェール層から採取される天然ガスで、近年になって採掘が可能になった)の生産拡大を受けて化学メーカーの間でエチレン

Bayer

複合企業の独Bayerが国外子会社で業務の集約に取り組む計画だ。昨年11月に打ち出したコスト削減プログラムの一環で、これまで農薬、医薬品、樹脂の3部門がそれぞれ個別に行ってきた人事、財務、調達などの業務を各国の統括会社に

炭素繊維製造設備を独4社が共同販売

ドイツの機械メーカー4社が炭素繊維製造のフル生産ラインを共同で販売している。1日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じたもので、すでに中国企業との取引が成立したという。 \ 販売提携するのはTruetzschler

バイエル(2011年4-6月期決算)

2011年4-6月期(第3四半期)決算の純利益は7億4,700万ユーロで、前年同期から41%増加。製薬部門は2.3%の減収となったが、農薬、マテリアル・サイエンス部門が好調だった。売上高は0.8%増の93億ユーロ。 \

Merck

化学大手の独Merckは25日、有機薄膜太陽電池(OPV)向け半導体素材の開発でカーボン素材開発の米Nano-C-Inc.と提携したと発表した。電力変換効率で10%以上が見込める次世代OPV材料を開発していく。 \

エボニックのカーボンブラック事業売却を承認

欧州委員会は19日、独化学会社エボニック・インダストリーズのカーボンブラック事業を米投資会社のローヌ・キャピタルとトリトンが買収する計画を承認したと発表した。ローヌ、トリトンはこれまでカーボンブラック事業を手掛けていない

化学業界が売上成長予測引き上げ

独化学工業会(VCI)は14日、2011年の業界売上成長率を従来予測の9%から10%に引き上げた。上方修正は今年2度目。好景気が下半期も続き、原料費高騰の川下転嫁が進むと判断したためで、生産者価格の上昇率もこれまでの4%

BASF SE―EV関連の開発強化へ―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は7日、電気自動車(EV)関連の素材開発を強化する方針を打ち出した。バッテリーや軽量素材などこれまで出遅れていた分野に本腰を入れ、長期的に数億ユーロ規模の売上実現を目指す。

SGL Carbon SE―BMW大株主が出資拡大、今年2度目―

富豪ズザンネ・クラッテン氏の投資会社Skionが炭素繊維大手SGL Carbon(ヴィースバーデン)への出資比率を従来の27.27%から29%弱へと引き上げた。同比率の拡大は5月に続き今年2度目。ロイター通信が6日報じた

Vacuumschmelze GmbH & Co. KG―米OMグループが買収―

JP Morgan傘下の投資会社One Equity Partnersは5日、傘下の独磁性素材メーカーVacuumschmelze(VAC、ハーナウ)を米国の特殊化大手OMグループに売却すると発表した。成約額は10億ドル

Lonza Group AG―米殺生物剤メーカー買収へ―

スイスの特殊化学大手Lonza(バーゼル)は11日、米化学大手のArch Chemicalsに対する株式公開買い付け(TOB)計画を発表した。殺生物剤事業の規模を主力の医薬品受託生産に匹敵するレベルに引き上げる考えで、買

Bayer HealthCare AG―眼科治療薬を日本で申請―

製薬大手の独Bayer HealthCare(レバークーゼン)は6月29日、日本法人Bayer薬品が眼科用製剤VEGF Trap-Eyeを滲出型加齢黄斑変性(wet AMD)の治療薬として製造販売することの承認を厚生労働

ポリマー中のナノ分子、均一分散に新技術

バイロイト大学のフェルスター教授を中心とする研究チームは、ポリマー系ナノ複合素材(ポリマーナノコンポジット)で金属ナノ粒子を完全に均一分散させる新たな技術の開発に成功した。チームは今回の成果が新たな半導体技術などへの応用

Evotec AG―バイオマーカー開発でRocheと提携―

バイオ企業の独Evotec(ハンブルク)は24日、がん治療分野のバイオマーカー開発でスイスの製薬大手Rocheと提携すると発表した。患者各人に見合った治療を実現するのが狙い。提携期間は3年間で、延長も視野に入れている。

小野薬品―独社との提携でリード化合物創製―

小野薬品工業と独バイオ企業Evotecは27日、イオンチャネルに関する創薬提携でリード化合物の創製に成功したと発表した。これに伴い小野製薬はEvotecに成功報酬(マイルストン)を支払った。両社は今回見出されたリード化合

独特許薬業界、2010年は4.4%成長

特許薬業界団体の研究開発型製薬工業会(VFA)は21日、加盟43社の2010年売上高が前年比4.4%増の388億ユーロに拡大したと発表した。輸出が好調だったほか、国内も安定した伸びを確保。内訳は輸出が5.6%増の200億

BASF SE―日本で大型ディーゼル触媒の生産能力倍増―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は16日、住友金属鉱山と折半出資で運営する合弁会社エヌ・イー ケムキャットのつくば事業所で日本の大型ディーゼル・エンジン市場向け排ガス触媒の生産能力を増強すると発表した。自

K+S AG―園芸用品子会社を売却―

肥料大手の独K+S(カッセル)は20日、園芸用品子会社COMPOを投資会社Tritonに譲渡すると発表した。売却金額は債務も含めて2億500万ユーロで、K+Sは2011年4-6月期に帳簿上の損失およそ9,000万ユーロを

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