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2011/8/10

経済産業情報

製薬・化学業界のR&D投資、10年は8%増加

この記事の要約

ドイツ化学工業会(VCI)は3日、独製薬・化学業界の2010年の研究・開発(R&D)投資額が前年比8%増の94億ユーロに拡大したと発表した。景気回復に伴い、これまで投資を抑制していた化学企業が拡大に転じたため額 […]

ドイツ化学工業会(VCI)は3日、独製薬・化学業界の2010年の研究・開発(R&D)投資額が前年比8%増の94億ユーロに拡大したと発表した。景気回復に伴い、これまで投資を抑制していた化学企業が拡大に転じたため額が大きく伸びた。この傾向は今年も続き、研究予算は約6%増の99億ユーロに拡大する見通しだ(グラフ参照)。

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VCIが会員企業を対象に実施したアンケート調査によると、今後5年以内に国内拠点でR&D能力・規模を拡大するとの回答は全体の92%に上った。大手企業では同比率が88%とやや少ないものの、中小企業では全社(100%)が拡大を計画している。

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国内外で事業を展開する大手企業のうち、アジアをはじめとする新興国でR&D活動を拡大することを計画するのはおよそ2社に1社(46%)で、3社に1社は国内よりも投資を強化すると回答した。新興国でのR&D投資を拡大する理由としては「地域の顧客ニーズにより柔軟に対応できる」「地元の人材とノウハウの獲得」を挙げる企業が多かった。

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