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2012/2/17

一般・技術・その他 (旧)

EU・インドFTA交渉、年内に大筋合意へ=首脳会議

この記事の要約

欧州連合(EU)とインドは10日、ニューデリーで首脳会議を開き、自由貿易協定(FTA)締結交渉の早期妥結を目指す方針で合意した。2007年にスタートしたFTA交渉は、欧州車の輸入関税引き下げやインド人専門職の受け入れなど […]

欧州連合(EU)とインドは10日、ニューデリーで首脳会議を開き、自由貿易協定(FTA)締結交渉の早期妥結を目指す方針で合意した。2007年にスタートしたFTA交渉は、欧州車の輸入関税引き下げやインド人専門職の受け入れなどで双方の立場には隔たりがあるが、世界人口の4分の1を抱える自由貿易圏の創設に向けて交渉を加速し、年内の大筋合意を目指す。

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欧州委員会のバローゾ委員長は会議後の会見で「EU・インドのFTAは17億人に恩恵をもたらす世界最大規模の貿易協定になる」と強調。インドのシン首相は「いくつかの複雑な問題が残っているが、早期の交渉終結を目指して協議を推進していくことで双方が合意した」と述べた。

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インドにとってEUは最大の貿易相手地域で、2010年の2国間貿易額は約900億ドルに上る。FTAが実現すると貿易額は13年におよそ2,000億ドルに拡大するとみられており、債務危機による景気停滞からの脱却を目指すEUと、減速気味の経済成長を再び加速させたいインドの双方にとって大きなメリットが期待できる。

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EU側はインドに対し、100%を超える自動車の輸入関税を段階的に引き下げるよう要求しているほか、法律、金融、小売りなどのサービス分野についてもより一段の市場開放を求めている。さらに知的財産権保護、環境対策、児童労働などの問題に対するインド側の対応も交渉のカギになる。これに対し、インドは主にIT関連分野でEU市場への参入を促進したい考えで、技術者など専門職の受け入れ拡大を要求している。

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一方、首脳会議で双方はエネルギー分野の協力協定に調印。エネルギー資源の安定供給、再生可能エネルギー関連の技術開発、送電網の効率化など幅広い領域で協力関係を強化することで合意した。

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