独化学大手のBASFは12月16日、韓国のイェサンにエンジニアリングプラスチックの配合工場を建設すると発表した。2014年上半期に着工し、2015年末から操業を開始する予定。
生産能力は当初、3万6,000メートルトンとなる予定。新工場の建設により、韓国におけるエンジニアリングプラスチックの生産能力は2倍以上に拡大するという。アジアでは中国の上海浦東新区にある既存の配合工場の生産能力を拡大する計画をすでに発表しており、これらのプロジェクトが完了すると、アジアにおける生産能力は現在の13万メートルトンから22万5,000メートルトンに拡大する。
新工場はBASFのポリアミド樹脂「ウルトラミッド」およびポリブチレン・テレフタレート(PBT)をベースとした「ウルトラデュアー」の配合工場で、韓国の自動車業界や電気・電子業界におけるエンジニアリングプラスチックの需要拡大に対応する。
BASFは韓国では安山工場でも「ウルトラミッド」と「ウルトラデュアー」を生産している。これらの製品は、例えばシート構造やオイルパンモジュール、センサー、エンジンマウント、コネクターなどに使用されている。
■ インドの排ガス触媒工場を拡張
BASFはアジアではこのほか、12月12日にインドのチェンナイにある排ガス触媒工場を拡張する計画も発表している。年内に着工し、2015年第1四半期から新たな生産ラインを稼働させる予定。生産能力の増強により、排ガス規制の強化を受けて乗用車やトラック、二輪自動車向けの排ガス触媒の需要が高まっていることに対応する。