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2010/4/16

企業情報 - 部品メーカー

独WETオートモーティブ、再建計画で合意

この記事の要約

経営危機にあるシート用暖房システムメーカーの独WETオートモーティブ・システムズ(オーデルツハウゼン)は6日、再建計画で債権者側と合意したと発表した。英ファンド会社インディゴ・キャピタルとWET経営陣は大株主の投資会社H […]

経営危機にあるシート用暖房システムメーカーの独WETオートモーティブ・システムズ(オーデルツハウゼン)は6日、再建計画で債権者側と合意したと発表した。英ファンド会社インディゴ・キャピタルとWET経営陣は大株主の投資会社HGキャピタルからWET株式の28.95%と33.15%をそれぞれ引き継ぐ。これによってインディゴと経営陣が株式の過半数を取得し、新たに経営権を握る。

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HGキャピタルは2003年、系列の持ち株会社Runing Mateを通してWETの過半数株を取得した。Runing MateはWETを完全子会社化して株式を市場から引き揚げ、買収時の負債を転嫁することをもくろんだものの失敗。その後の自動車不況によるWETの業績悪化と株価下落が追い打ちとなり、09年に倒産した。このあおりでWETも存続の危機に陥った。

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今回の合意ではまた、インディゴとWET経営陣が特別融資の形でWETに714万ユーロを資本注入し、債権銀行団への支払いに充てる。債権銀行側はこの見返りとして負債の返済を2012年9月まで猶予することになった。

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一方、HGキャピタルは負債をWET株式に転換(デッド・エクイティ・スワップ)した上で持ち分を譲渡するため、今回の取引による収益はゼロとなる。

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