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2014/2/14

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Carboprec

この記事の要約

安価で高性能な新しい炭素繊維の開発に取り組む研究プロジェクト。再生可能な新たな原材料や生産工程を研究する。フランス、ドイツ、イタリア、ハンガリー、スペイン、英国の欧州6カ国とロシアの計7カ国から14の企業・研究機関が参加 […]

安価で高性能な新しい炭素繊維の開発に取り組む研究プロジェクト。再生可能な新たな原材料や生産工程を研究する。フランス、ドイツ、イタリア、ハンガリー、スペイン、英国の欧州6カ国とロシアの計7カ国から14の企業・研究機関が参加する。実施期間は2014年1月1日~2017年12月31日までの4年間。予算は約860万ユーロで、このうち、欧州連合(EU)の欧州委員会が第7次研究枠組み計画(FP7)から約600万ユーロを支援する。

調整役はフランス化学大手のアルケマが務める。このほか、仏自動車大手ルノーやドイツのフライブルク大学などが参加している。

軽量で高性能な複合材料は自動車や宇宙産業、風力発電設備、造船などで需要が高まっている。しかし、炭素繊維市場の約80%を占める主流のPAN(ポリアクリルニトリル)系炭素繊維は値段が高く、航空宇宙や軍需、スポーツ用品などの高価格帯の製品に使用分野が限られている。

今回のプロジェクトでは、欧州で広く入手が可能な再生可能材料であるリグニンとセルロースを使い、カーボンナノチューブ(CNT)で補強する方法で、自動車や風力発電設備などに使用できる安価でかつ高性能の炭素繊維の開発を目指している。

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