全ドイツ自動車クラブ(ADAC)のペーター・マイヤー会長が10日、辞任を表明した。ADACのクラブ誌の読者アンケートで決める「お気に入りのモデル」の投票数を水増ししていた事実が発覚後、投票数だけでなく順位も事実と異なるなど、様々なスキャンダルが浮かび上がり、引責辞任する形となった。大手会計事務所のデロイトが実施中の調査によると、過去のアンケート結果も操作されていた疑いがあるという。
ADACのアウグスト・マーケル副会長は、5月に開かれる株主総会まで会長代理を務める。また、ADACは信用回復・再建に向け、ユニセフ・ドイツ協会のユルゲン・ヘレウス会長(77)を顧問として迎える。ヘレウス氏はドイツの貴金属・テクノロジーグループであるヘレウスの監査役会長で、事業家としてこれまでに様々な賞を受賞している。また、ユニセフ・ドイツ協会の募金の処理に問題があり信用を失った際に、同協会の立て直しに尽力した功績も評価されている。