2010/12/6

総合 –EUウオッチャー

11月のユーロ圏景況感指数、独けん引で07年11月以来の高水準

この記事の要約

欧州委員会が11月29日発表した同月のユーロ圏の景況感指数(ESI、標準値100)は105.3となり、前月の103.8から1.5ポイント上昇して2007年11月以来の高水準に達した。アイルランド、ギリシャなどの信用不安を […]

欧州委員会が11月29日発表した同月のユーロ圏の景況感指数(ESI、標準値100)は105.3となり、前月の103.8から1.5ポイント上昇して2007年11月以来の高水準に達した。アイルランド、ギリシャなどの信用不安を抱えながらも、中核のドイツ経済が輸出に支えられて好調なことで先行きを楽観しているようだ。

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ESI はEU内の企業経営者約13万人と約4万人の消費者を対象に、毎月最初の2週間に実施する聞き取り調査を通じてまとめられる。同指数を構成する5分野を個別にみると、サービス業が前月から2.1ポイント上昇したほか、消費者が1.5ポイント、製造業が0.9ポイントの幅で上昇。小売業は0.4ポイント、建設業は1ポイントの幅で悪化したものの、全体的に大きく回復した。英キャピタル・エコノミクスの欧州担当エコノミストは「アイルランドなどの信用不安問題がユーロ圏経済の回復基調の障害とはなっていないことが示された」と分析している。

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EU27カ国ベースのESIは前月を1.3ポイント上回る105.2。主要国ではドイツが前月から2.8ポイント上昇と最も大きく伸びた。イタリア、英国、オランダも改善した。

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