2011/10/24

欧州ビジネスウオッチ

サーブが倒産の危機、中国企業が出資中止

この記事の要約

会社更生手続きを受けて経営再建中のスウェーデン自動車大手サーブの管財人は21日、地元裁判所に同手続きの打ち切りを申請する意向を表明した。サーブへの出資を決めていた中国企業が方針転換し、安値での買収に切り替えたことを受けた […]

会社更生手続きを受けて経営再建中のスウェーデン自動車大手サーブの管財人は21日、地元裁判所に同手続きの打ち切りを申請する意向を表明した。サーブへの出資を決めていた中国企業が方針転換し、安値での買収に切り替えたことを受けたもの。これによりサーブは倒産が秒読み段階となってきた。

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経営不振で資金繰りに行き詰まり、約1億5,000万ユーロの債務を抱えるサーブの親会社であるスウェディッシュ・オートモビル(オランダ)は9月、会社更生手続きを申請し、資産を保全されながら3カ月をかけて経営再建を進めることを決定。中国の自動車販売大手、厖大汽貿集団と自動車メーカーの青年汽車集団から2億4,500万ユーロの出資を受け、再生を目指す計画だった。

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ところが、このほど中国2社が出資合意を破棄し、タダ同然の価格での買収を提案。これをスウェディッシュ・オートモビルは拒否した。このため管財人は経営再建が不可能と判断し、会社更生手続きの打ち切りを決めた。

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