欧州委員会は6日、経営破たんした仏・ベルギー系金融大手デクシアに対する政府保証を100億ユーロ積み増し550億ユーロとすることを承認したと発表した。デクシアは金利スワップ契約の追加担保差し入れが必要となり、フランス、ベルギー、ルクセンブルクの3カ国政府は同日、政府保証の上積みで合意していた。
\デクシアは欧州債務危機の深刻化により資金繰りが悪化。フランス、ベルギー、ルクセンブルクの3カ国は昨年10月、同行を事実上解体し、事業を再編・処理する救済策を決定した。デクシアが保有する不良資産は「バッドバンク」と呼ぶ受け皿機関に切り離されたうえで政府保証が与えられ、その負担割合はベルギーが60.5％、フランスが36.5％、ルクセンブルクが3％となっている。欧州委は声明で、「金融の安定を維持するため」政府保証の積み増しを「暫定的に承認した」と説明。デクシアの救済措置がEUの国家補助規定に準拠しているかについての最終判断を9月30日までに下すと明らかにした。欧州委は先月末、デクシアに対する450億ユーロの政府保証を9月末まで4カ月間延長することを承認している。
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