2012/6/25

総合 –EUウオッチャー

欧州中銀、資金供給の担保基準緩和

この記事の要約

欧州中央銀行(ECB)は22日、ユーロ圏の銀行に資金供給する際の担保基準を緩和すると発表した。銀行が担保として差し出す資産担保証券(ABS)は、格付けが「Aマイナス」以上のものに限られていたが、「トリプルBマイナス」以上 […]

欧州中央銀行(ECB)は22日、ユーロ圏の銀行に資金供給する際の担保基準を緩和すると発表した。銀行が担保として差し出す資産担保証券(ABS)は、格付けが「Aマイナス」以上のものに限られていたが、「トリプルBマイナス」以上であれば受け入れる。また、担保として認めるABSの種類も拡大する。

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ECBは信用不安対策として、圏内の銀行に無制限で短期資金を供給しているが、銀行は担保が必要となる。条件緩和は、銀行が資金を調達しやすくすることで事業者などへの貸し渋りを解消するのが目的。とくに、巨額の不良債権を抱えて資金繰りが悪化しているスペインの銀行を支える意図がある。

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ECB は新たに、自動車ローン、住宅・商業用不動産ローン、リース、消費者ローン、中小企業向けローンを裏付けとするABSも担保として受け入れる。ただし、格付けが「トリプルBマイナス」の場合は、担保価値を32%減額する。「A」台の減額率は16%。これらの条件緩和は28日付で適用する。

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