欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/2/23

西欧

製缶大手の米ボール、英レクサムを買収

この記事の要約

製缶大手の米ボールは19日、英同業レクサムを買収することで合意したと発表した。買収額は44億3,000万ポンド(約69億ドル)。これによってボールは飲料・食品用缶の製造で世界最大手となる。 買収は現金と株式交換を組み合わ […]

製缶大手の米ボールは19日、英同業レクサムを買収することで合意したと発表した。買収額は44億3,000万ポンド(約69億ドル)。これによってボールは飲料・食品用缶の製造で世界最大手となる。

買収は現金と株式交換を組み合わせた形で実施され、レクサム株主は1株につき現金4.07ポンドとボールの新株0.04568株を受け取る。買収価格はレクサムの前日の終値を17%上回る水準。債務引き受けを含めた買収額は84億ドルに上る。レクサム株主はボールの株式19%を握ることになる。

両社は飲料・食品用缶の2大メーカーで、世界シェアはそれぞれ5分の1を超える。統合によってボールは売上高が約150億ユーロ、従業員2万2,500人の世界最大手となる。2016年上期の買収手続き完了を見込む。

ボールは原料のアルミ価格が上昇する中、物流コスト削減などシナジー効果を見込み、レクサム買収を決めた。ただ、世界的大手の統合となるため、EU・米の競争当局による承認は難航するとの見方が出ている。