2010/3/3

チェコ・スロバキア

チェコ電力最大手CEZが増収増益

この記事の要約

チェコの電力最大手CEZが2月26日発表した2009年通期決算は、純利益が前年比9.5%増の518億5,500万コルナに拡大した。利払い・税・償却前利益(EBITDA)は2.7%増の910億7,500万コルナ。チェコ国内 […]

チェコの電力最大手CEZが2月26日発表した2009年通期決算は、純利益が前年比9.5%増の518億5,500万コルナに拡大した。利払い・税・償却前利益(EBITDA)は2.7%増の910億7,500万コルナ。チェコ国内の電力需要は低下したものの、国外で買収した子会社の業績が順調に伸び、増収増益を確保した。今年の純利益は10%減の467億コルナを見込む。

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売上高は6.7%増の1,963億5,200万コルナ。発電量は原子力、水力が小幅に増加したものの主力の石炭火力が後退して、合計で3.3%減の6万5,344ギガワット時に縮小。チェコ国内の電力消費量も5.6%落ち込んだ。一方、2009年中に買収を完了したドイツの褐炭大手MIBRAGが予想以上に好調で、市場開拓に力を入れるルーマニア、アルバニア、トルコなどでも業績を伸ばすことに成功した。

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投資額は708億コルナ。このうち約400億コルナがチェコ向けで、複数の原子力発電所の発電能力拡大や送電網の近代化に投資。ルーマニアの2カ所で建設を進める大規模風力発電ファームにも100億コルナを割り当て、計画する全139基の風力タービンのうち39基の設置を完了した。ファームは2カ所とも、2011年に稼働する予定だ。

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スボボダ上級役員は今年の見通しについて「電力消費量の低下は1月で底を打った」と述べ、年後半にかけて景気回復とともに電力消費量が上向き、通年の消費量は前年比1%伸びると予測した。CEZはチェコ、スロバキアをはじめ中欧、南東欧で事業を展開しており、契約者数は920万人に上る。(1CZK=4.7JPY)

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