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2011/7/20

ロシア

セベルスタリ、米政府から7.3億ドルの融資獲得

この記事の要約

ロシア鉄鋼大手セベルスタリは14日、北米事業の強化のため、米国政府から7億3,000万ドルの融資を取り付けたと発表した。米政府が環境負荷の少ない自動車の生産促進を目的に2008年に立ち上げた支援プログラム「先端技術車両製 […]

ロシア鉄鋼大手セベルスタリは14日、北米事業の強化のため、米国政府から7億3,000万ドルの融資を取り付けたと発表した。米政府が環境負荷の少ない自動車の生産促進を目的に2008年に立ち上げた支援プログラム「先端技術車両製造プラン」による融資で、米エネルギー省によると、融資期間は18年、利子は3%以下という。15日付の『モスクワ・タイムズ』が報じた。

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セベルスタリは融資で調達した資金をミシガン州ディアボーンにある製鉄所の拡張や製鉄所の新設、次世代生産技術の導入に充てる。高性能の高強度鋼材(AHSS)の生産能力を引き上げ、低燃費車の開発と衝突基準の向上を目指すビックスリー(GM、フォード、クライスラー)に供給する計画。また、米国で現地生産する欧州、アジアの自動車メーカーにも顧客層を広げたい考えだ。

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セベルスタリの北米子会社のマーク・ヨスト財務取締役によると、ディアボーン製鉄所の拡張は第1工期が年内に、第3工期が3年後に終了する予定。最終的な年産能力は、冷間圧延ラインが210万トン、溶融亜鉛メッキラインがと連続焼鈍ラインがそれぞれ50万トンとなる。また製鉄所の拡張で、建設作業員2,500人、新生産ラインに260人、関連業種に1,400人と合わせて4,000人以上の雇用創出効果があるという。

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