2011/7/20

CIS諸国

マレーシア、トルクメニスタン領カスピ海でガス商業生産開始

この記事の要約

マレーシア国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は12日、トルクメニスタン領カスピ海沖の天然ガス田におけるガス採掘を開始した。同国のカスピ海底鉱区でガスの商業生産が行われるのはこれが初めて。ベルディムハメドフ […]

マレーシア国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は12日、トルクメニスタン領カスピ海沖の天然ガス田におけるガス採掘を開始した。同国のカスピ海底鉱区でガスの商業生産が行われるのはこれが初めて。ベルディムハメドフ大統領によると、年産規模は当初の50億立方メートルから最終的に100億立方メートルまで拡大する。生産したガスはトルクメニスタンが購入する。

\

トルクメニスタンはアフガニスタンに近い南ヨロタン鉱区で世界第4位のガス埋蔵量が推定されるなど、陸上でも大規模な鉱床が確認されている。しかし、政府は高度な技術が要求されるカスピ海鉱区のみを外国企業に開放する政策を採ってきた。ペトロナスのほか、ドイツのエネルギー大手RWEもカスピ海で開発に取り組んでいる。

\

ペトロナスはカスピ海鉱区の開発権を1996年に取得。投資額はこれまでに50億米ドルに上っている。

\

一方でここ数年、トルクメニスタンとアゼルバイジャンを結ぶカスピ海パイプラインの建設に向けたロビー活動が活発化している。欧州連合が支援するナブッコパイプラインにガスを供給するためのものだ。しかし、ロシアの競合プロジェクト(サウス・ストリーム)の存在や、建設コストが膨らむ見通しであることから、ナブッコ計画の実現は難しいとみられている。

\