2011/11/23

ハンガリー

格付け見通しを引き下げ=フィッチとS&P

この記事の要約

格付け会社の欧米系フィッチ・レーティングスと米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は11日、ハンガリー国債の格付け見通しを相次いで引き下げた。同国の国債は現在、投資適格級の最下位にあるが、見通しの引き下げで […]

格付け会社の欧米系フィッチ・レーティングスと米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は11日、ハンガリー国債の格付け見通しを相次いで引き下げた。同国の国債は現在、投資適格級の最下位にあるが、見通しの引き下げで投資不適格への転落が視野に入ってきた。

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S&Pは、ハンガリーの外貨建ておよび現地通貨建ての長期発行体デフォルト格付け(IDR)を引き下げ方向で見直す「クレジット・ウォッチ」に指定したことを明らかにした。同国の不透明な政策環境が中期的に経済成長を減速される可能性があるためと説明している。S&Pは現在、ハンガリーの外貨建てと自国通貨建ての長期IDRの格付けを「BBBマイナス」、短期IDRを「A-3」としている。

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S&Pに先立ち、フィッチ・レーティングスもハンガリーの外貨建てと自国通貨建ての長期IDR見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げると発表した。フィッチは外貨建てIDRを「BBBマイナス」、自国通貨建てIDRを「BBB」としている。フィッチは見通し引き下げの理由を、ユーロ圏の経済や金融市場の急激な悪化で、ハンガリーを取り巻く経済環境が厳しくなっていると指摘。さらに、外貨建て住宅ローンを組んだ国民の救済策として、市場レートを大きく下回る為替レートでの繰り上げ返済を認めたことが、外国投資家からの信頼を低下させていることを挙げている。

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