2013/5/15

総合・マクロ

ブルガリア議会選、総辞職の前政権党が第一党に

この記事の要約

2月の内閣総辞職を受けて12日に前倒し実施されたブルガリア議会選挙は、辞任したボリソフ前首相率いる保守派の「欧州発展のためのブルガリア市民(GERB)」が再び第1党の座を確保するもようだ。ただ得票率は約3割と過半数に遠く […]

2月の内閣総辞職を受けて12日に前倒し実施されたブルガリア議会選挙は、辞任したボリソフ前首相率いる保守派の「欧州発展のためのブルガリア市民(GERB)」が再び第1党の座を確保するもようだ。ただ得票率は約3割と過半数に遠く及ばず、組閣は難航する見通しとなっている。

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13日の中央選管発表によると、各政党の得票率はGERBが30.7%、社会党が27.6%。トルコ少数民族政党の「権利と自由のための運動(DPS)」と極右政党アタカもそれぞれ10.4%、7.4%と議席獲得要件の4%を満たし、議会入りする。

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GERBは単独少数内閣の可能性も含め、新内閣発足に意欲を示している。電力料金高騰を機に生活困窮・汚職への国民の不満が高まり内閣総辞職に追い込まれただけに、GERBと組む政党があるかは不透明だ。社会党も他党との連立の可能性を探る意向で、新政府の方向性はまったくわからない状況となっている。9月に改めて選挙が行われる可能性さえ指摘される。

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投票率は約53%と、体制転換後で最低となった。政治への不信拡大の結果とみられる。欧州連合(EU)加盟から6年が経過したが、緊縮財政で経済不振が続き、失業率は過去8年で最悪の水準に達している。平均月給は400ユーロ、国民の22%が貧困にあると言われ、閉塞感が強まっている。

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ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ
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