中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2014/3/12

総合・マクロ

EU、ウクライナに110億ユーロの金融支援

この記事の要約

欧州連合(EU)の欧州委員会は5日、ウクライナに対する支援策を発表した。政治・経済情勢の安定化を目指し、国際金融機関と協力して今後数年間で110億ユーロ以上の金融支援を提供する方針だ。 支援のうち、EUは30億ユーロを拠 […]

欧州連合(EU)の欧州委員会は5日、ウクライナに対する支援策を発表した。政治・経済情勢の安定化を目指し、国際金融機関と協力して今後数年間で110億ユーロ以上の金融支援を提供する方針だ。

支援のうち、EUは30億ユーロを拠出。16億ユーロは融資、14億ユーロは無償資金として供与する。このほかEUの政策金融機関である欧州投資銀行(EIB)が最大30億ユーロ、欧州復興開発銀行(EBRD)が50億ユーロをそれぞれ融資する。また、ウクライナがEUとの連合協定に調印していれば同国が得られたと推定される貿易面での恩恵も考慮する。さらに、ロシアからパイプラインでウクライナを経由して欧州諸国に送られてくる天然ガスを逆流させ、エネルギーの安定供給を支援する方針も示している。

欧州委のバローゾ委員長は支援策について、「コミットし包括的で改革志向の政府を支援し、ウクライナの安定した豊かな未来を再建するために策定された」と述べ、約6億ユーロ分の融資については、今後数週間内に実施する考えを表明した。