2014/4/16

チェコ・スロバキア

チェコ石油化学ウニペトロル、製油所の完全子会社化狙う

この記事の要約

ポーランド石油大手PKNオルレンのチェコ子会社で石油化学大手のウニペトロルが、同社と伊エニの合弁でチェコ唯一の製油所であるチェスカ・ラフィネルスカの完全子会社化を狙っている。ロイター通信がチェコのムラデク産業相からの情報 […]

ポーランド石油大手PKNオルレンのチェコ子会社で石油化学大手のウニペトロルが、同社と伊エニの合弁でチェコ唯一の製油所であるチェスカ・ラフィネルスカの完全子会社化を狙っている。ロイター通信がチェコのムラデク産業相からの情報として報じたところによると、親会社のPKNはエニの保有する32.4%の株式取得をめざし交渉中という。

チェスカ・ラフィネルスカはリトヴィーノフとクラルピで製油所を操業する。年間処理能力は870万トン。欧州製油業界の設備過剰を背景に業績不振が続いており、3期連続で最終損失を計上した。同社は収益性向上に向け、今後数年で10億米ドル規模を投資し、設備近代化と新プロジェクトを実行に移すとともに、グループ内の石油・化学事業の結びつきを強めて経営効率を高めたい考えだ。

チェコ政府はエネルギー政策の観点からチェスカ・ラフィネルスカの存続を強く望んでおり、ウニペトロルが全株式を握ることで投資が進むことに期待をかける。

ウニペトロルは今年2月、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルからチェスカ・ラフィネルスカの株式16.3%を5億5,400万コルナ(2,720万ドル)で買収し、出資比率を67.6%に引き上げた。また、オルレンはウニペトロルの株式62.99%を保有する。