2014/4/16

コーヒーブレイク

100年ぶりのオオカミ~チェコ

この記事の要約

北ボヘミア地方にオオカミが生息していることが100年ぶりに確認された。環境保護団体が仕掛けたカメラが撮影したもので、19世紀末に絶滅してから100年以上たって、ようやくオオカミが帰ってきたことがはっきりした。 これまでも […]

北ボヘミア地方にオオカミが生息していることが100年ぶりに確認された。環境保護団体が仕掛けたカメラが撮影したもので、19世紀末に絶滅してから100年以上たって、ようやくオオカミが帰ってきたことがはっきりした。

これまでも、足跡や獲物の残りとみられる羽など、オオカミの存在を示唆するものは見つかっていた。今回、写真が撮影されたココジンスコ自然保護区の管理局は、オオカミのほえる声がするとの情報を受け、保護区内の複数箇所に隠しカメラを設置した。すると、先月29日、ブジェヒニェ池付近で大人のオオカミ1頭の姿が写ったという。

専門家はドイツ東部からポーランド西部にわたるラウジッツ地方から移動してきたと考えている。このオオカミが単独で行動しているのか、つがい、あるいは群れで生きているのかは現時点では判断できないという。

今回、オオカミが見つかった地域は森林が豊富で人口が少なく、オオカミが暮らしやすい環境が整っている。個体数が増えれば生態系が機能し、イノシシやシカの生息数を狩猟で調整する必要が少なくなるという利点がある。また、オオカミは観光客をひきつける力があることから、関係業界にとっても朗報とみられている。