2014/9/17

総合・マクロ

ロシア地方統一選、クリミア半島でも与党圧勝

この記事の要約

14日のロシア統一地方選挙で、3月に併合されたウクライナ南部のクリミア半島でもロシア施政下で初の選挙が行われ、与党「統一ロシア」が7割を超す票を獲得した。中央選管によると、全国のいずれの選挙区でも与党が圧勝。プーチン政権 […]

14日のロシア統一地方選挙で、3月に併合されたウクライナ南部のクリミア半島でもロシア施政下で初の選挙が行われ、与党「統一ロシア」が7割を超す票を獲得した。中央選管によると、全国のいずれの選挙区でも与党が圧勝。プーチン政権は、選挙結果が国民の圧倒的な支持を示しているとして、自らの政策の正当性をアピールしている。一方で、投票率は与党による動員にも関わらず全国平均で46.3%にとどまり、有権者の支持が必ずしも積極的なものではないことを示唆している。

クリミア半島ではクリミア共和国とセバストポリ市で議会選が行われ、与党がいずれも7割を超える票を確保した。一方、投票率は50%前後にとどまった。

モスクワ市議会選挙は定員45議席のうち、「統一ロシア」の公認・推薦候補が38議席を獲得。共産党は5議席、極右の自由民主党は1議席、「祖国」は1議席を占めた。投票率は21%と記録的な低さだった。

今回の地方統一選では、モスクワ市、サンクト・ペテルブルグ市を含む連邦構成主体(地方自治体)の首長、地方自治体・市町村議会など合わせて6,000を超える選挙が行われた。有権者の数は7,500万人に上った。

国内の独立系選挙監視団体「ゴロス」によれば、全国的に数えきれないほどの違反行為が認められたという。◇有力候補者の出馬登録や選挙運動の妨害◇有権者に特定候補への投票を強要◇同一人物が複数回投票◇投票用紙のねつ造――などがその例だ。

ウクライナ政府および欧米諸国は、クリミア半島がウクライナに帰属するとの立場から、同地における地方選挙の正当性を認めていない。