2015/1/21

総合・マクロ

ロシア成長予測を下方修正=世銀

この記事の要約

世界銀行は13日発表の経済見通しで、ロシアの成長予測を大幅に下方修正した。今年の国内総生産(GDP)は2.9%減と、従来予測(0.7%減)よりも落ち込みが激しくなるとみている。来年は0.1%増(従来:0.7%増)、201 […]

世界銀行は13日発表の経済見通しで、ロシアの成長予測を大幅に下方修正した。今年の国内総生産(GDP)は2.9%減と、従来予測(0.7%減)よりも落ち込みが激しくなるとみている。来年は0.1%増(従来:0.7%増)、2017年は1.1%増の見通し。

下方修正の理由として世銀は、◇原油安の継続◇ウクライナ紛争◇欧米による制裁◇資本流出◇国際資本市場におけるロシア企業の資本調達制限――を挙げた。

ウクライナについては昨年のGDPが8.2%縮小したとの推定を発表。先行きを見通すのが極めて難しいと断ったうえで、状況が緊迫化しなければ、来年にプラス成長に転じると予測している。

■今年度予算修正へ、原油安を見込み

ロシアのシルヤノフ財務相は14日、今年の原油価格が平均50米ドルで推移すれば、今年度の歳入が予算を3兆ルーブル(456億ドル)下回るとの見通しを明らかにした。このため、「保護項目」を除くすべての分野で一律10%の支出を削減する案を議会に提出する方針だ。(1RUB=1.80JPY)