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2015/5/29

企業情報 - 部品メーカー

ノキアの地図事業争奪戦、三つ巴の戦いに

この記事の要約

フィンランドの通信機器大手ノキアが売却を検討している地図事業「HERE」をめぐる買収合戦が激しさを増している。独高級車メーカーの企業連合、中国の検索エンジン大手の百度(バイドゥ)を含む企業連合に加え、中国インターネットサ […]

フィンランドの通信機器大手ノキアが売却を検討している地図事業「HERE」をめぐる買収合戦が激しさを増している。独高級車メーカーの企業連合、中国の検索エンジン大手の百度(バイドゥ)を含む企業連合に加え、中国インターネットサービス大手 騰訊(テンセント)率いる企業連合も名乗りを上げ、争奪戦は三つ巴の様相を呈している。

ロイター通信が関係筋の話として5月22日に報じたところによると、BMW、アウディ、メルセデス・ベンツの独高級車大手3社は、プライベートエクイティ会社のゼネラル・アトランティックと組んで、最大7億ユーロを提示することで合意した。バイドゥは携帯端末アプリを利用した配車サービスを手掛ける米ウーバー・テクノロジーズ、プライベートエクイティ投資会社の英エイパックス・パートナーズと企業連合を結成し、HEREの獲得を目指している。また、テンセントは電子地図を手がける北京四維図新科技(ナブインフォ)、スウェーデンの投資会社EQTパートナーズと組んで買収提案を行っている。業界アナリストはHEREの企業価値を20億~40億ユーロとしている。

一方、ノキアのスリ最高経営責任者(CEO)は、HEREの売却を急ぐ考えはないことを明らかにした。同CEOは業界誌『ヨーロピアン・コミュニケーションズ』とのインタビューで、HEREに対して「大きな関心」が寄せられているとしたうえで、「適切な評価額がつかなければ、売却を見送る可能性もある」と語った。

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