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2015/11/20

企業情報 - 自動車メーカー

BMW取締役、共通プラットフォームの導入で生産の柔軟性が向上

この記事の要約

独高級車大手BMWのオリバー・ツィプセ取締役(生産担当)はこのほど、ドイツの自動車業界誌『オートモビル・プロダクション』とコンサルティング会社のアガムス・コンサルト(Agamus Consult)が共同で主催する「自動車 […]

独高級車大手BMWのオリバー・ツィプセ取締役(生産担当)はこのほど、ドイツの自動車業界誌『オートモビル・プロダクション』とコンサルティング会社のアガムス・コンサルト(Agamus Consult)が共同で主催する「自動車リーン生産会議」で講演し、BMWと傘下のMINIが共有する「UKLプラットフォーム」の導入によって生産の柔軟性が向上したことなどについて語った。

ツィプセ取締役によると、BMWではコンパクトクラスの販売が急速に伸びており、2005~2020年に同クラスの販売は249%伸びると予想している。コンパクトクラスではBMWとMINIのモデルが共有する「UKLプラットフォーム」の導入により、生産柔軟性が高まったとする事例を紹介した。

BMWでは顧客の7割が個別カスタマイズを希望するため、生産は極めて複雑であるという。例えば、「2リーズ・アクティブツアラー」では、10億以上のコンビネーション(組み合わせ)可能性があるという。同モデルでは、UKLプラットフォームを導入する前は、約8週間前までに仕様を固定する必要があったが、現在は生産開始6日前までの変更にも対応できるという。

また、ツィプセ取締役は、イノベーションへの競争圧力が上級セグメントで特に高まっており、「7シリーズ」では最もイノベーション競争が激しいと言及した。イノベーションに関する競争は、技術的な開発だけでなく、生産技術やコスト面でも起きている、と説明した。生産のデジタル化については、生産の柔軟性を高める利点があり、効率・品質の向上に寄与する、との見解を示した。

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