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2010/11/12

一般・技術・その他 (旧)

EUでのCO2排出削減、日本車が上位独占=環境団体リポート

この記事の要約

ブリュッセルに本拠を置く環境団体「欧州運輸・環境連盟(T&E)」が4日発表したリポートによると、2009年にEU域内で販売された乗用車の二酸化炭素(CO2)排出量は走行1キロメートル当たり平均145.7グラムで […]

ブリュッセルに本拠を置く環境団体「欧州運輸・環境連盟(T&E)」が4日発表したリポートによると、2009年にEU域内で販売された乗用車の二酸化炭素(CO2)排出量は走行1キロメートル当たり平均145.7グラムで、前年比5.1%減となった。EUは域内で販売されるすべての新車を対象に、2015年までにCO2排出量を平均1 30グラムに抑制する規制を導入しているが、T&Eは各メーカーの積極的な取り組みにより、前倒しで目標が達成される可能性が高いと分析している。

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同リポートは日米欧韓の主要14社が昨年、EU市場で販売した乗用車のCO2排出量をメーカー別にまとめたもの。これによると、CO2排出量が最も少ないのは伊フィアットの走行1キロメートル当たり平均131グラムで、2位はトヨタの132グラムだった。前年との比較ではトヨタが前年比10%減と、14社の中で最大の削減を達成。削減幅では2位がスズキ(9.1%減)、3位はマツダ(5.4%減)と日本勢が上位を独占した。一方、メルセデス・ベンツなど大型車が主体のダイムラーを筆頭に、BMW、フォルクスワーゲンの独大手3社はCO2排出量がいずれも平均150グラムを上回っている。

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リポートをまとめたT&Eのジョス・ディングス代表は、深刻な経済危機と各国政府による新車購入者に対する補助金制度により、09年は環境負荷が小さい小型車の需要が急増してCO2の排出削減につながったと指摘。「入手可能なあらゆるデータから、欧州で活動する自動車メーカーがEUの規制に沿って、想定以上にCO2削減への取り組みを強化していることが分かる。15年を期限とする削減目標は前倒しで達成される可能性が高い」との見方を示した。

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