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2010/11/12

企業情報 - 自動車メーカー

ダイムラー、CFRP部品を2012年から量産化

この記事の要約

独自動車大手のダイムラーは炭素繊維複合材料(CFRP)部品を2012年から量産モデルに採用する計画だ。同社のBharat Balasubramanian製品開発・プロセス技術部長が5日、シュツットガルトで催された同社のイ […]

独自動車大手のダイムラーは炭素繊維複合材料(CFRP)部品を2012年から量産モデルに採用する計画だ。同社のBharat Balasubramanian製品開発・プロセス技術部長が5日、シュツットガルトで催された同社のイベントで明らかにした。

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ダイムラーは東レとCFRP部品の開発で協力関係にあり、東レが開発した「ハイサイクルRTM(Resin Transfer Molding)成形技術」を活用して部品開発を進めている。Balasubramanian部長は、生産時間の短縮が課題となっているとしたうえで、同課題に3年以内に対応し、例えば「CL」「SLK」「CLS」など、年2万5,000~3万台にCFRP部品を採用していく方針を示した。

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同社ではCFRP部品の採用により、重量を鉄鋼製に比べて50%、アルミニウム部材に比べて30%削減できると見込んでいる。例えば、ホワイトボディでは現在の350kgから175kgに軽量化できるという。

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ダイムラーはすでに、スパースポーツカー「SLR」やバス「Unimog」など一部のモデルにCFRP部品を採用している。

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CFRP部品は軽量化に寄与するだけでなく、ブレーキ素材やエンジンの小型化にも活用できる利点がある。ただ、CFRP部品の性質を生かせない部品もあるため、Balasubramanian部長は今後も多様な素材を投入していく方針を強調した。

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