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2011/4/15

企業情報 - 部品メーカー

独マーレ、震災で日本工場に影響

この記事の要約

独自動車部品大手マーレのハインツ・ユンカー社長はこのほど、東北関東大震災と福島第一原発事故を受けて日本工場の生産に影響が出ていることを明らかにした。生産設備が被害を受けたほか、取引先の日系自動車メーカーの生産が滞っている […]

独自動車部品大手マーレのハインツ・ユンカー社長はこのほど、東北関東大震災と福島第一原発事故を受けて日本工場の生産に影響が出ていることを明らかにした。生産設備が被害を受けたほか、取引先の日系自動車メーカーの生産が滞っているためで、今回の震災が2011年の業績に大きく影響するとの見通しを示した。

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同社は日本に6工場と2つの開発センターを持つ。全て東京以北に位置しており、従業員約2,000人やその家族に被害はなかったが、特に2つの工場で影響が出ている。そのうちの一つの工場では生産設備が破損したため、生産を開始するには部品を交換する必要があるという。ただ、部品供給が滞る心配はないとした。また、福島第一原発から約60km離れた工場では、安全のため従業員に退避措置をとった。今後、放射線量が上昇する恐れがなければ状況を見極めて生産を再開するとしている。

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同社長によると、一部の工場では現在、通常より生産規模を引き上げて在庫を積み増している。日産やホンダ、トヨタなど取引先の自動車メーカーの生産が正常化すれば、後れを取り戻すため増産体制に入るためとしている。

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■ 2010年は大幅な増収

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ユンカー社長によると、2010年通期の売上高は前年比36%増の約53億ユーロに拡大した。今年については5~8%の増収を見込んでいる。同社は4月15日に通期決算の詳細を発表する予定。

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大幅な増収は、取引先である自動車メーカーのブラジル、ロシア、インド、中国の新興国市場における販売好調が主因。同社長は2011年について、1~2月も予想を上回る業績を確保できたと説明、3月も日本の震災関連を除けば好調が続いているとした。

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