欧州自動車産業情報、メーカーの動向、最新技術の情報を配信

2014/11/7

クローズアップ

RESCAR 2.0

この記事の要約

自動車の電気・電子部品の信頼性と堅牢性の向上に関するドイツの研究プロジェクト。特に電気・電子部品に高い負荷のかかる電気自動車に重点を置いた。開発プロセスの改善により、開発の初期段階からシステム全体の堅牢性と信頼性の予測を […]

自動車の電気・電子部品の信頼性と堅牢性の向上に関するドイツの研究プロジェクト。特に電気・電子部品に高い負荷のかかる電気自動車に重点を置いた。開発プロセスの改善により、開発の初期段階からシステム全体の堅牢性と信頼性の予測を可能にし、半導体メーカーから自動車メーカーまで自動車産業全体に寄与する開発プロセスの最適化に取り組んだ。

実施期間は2011年2月1日~2014年4月30日の約3年で、このほどプロジェクトを終了した。予算は約1,330万ユーロ。このうちドイツ連邦教育研究省(BMBF)が約650万ユーロを支援した。

半導体大手のインフィニオン・テクノロジーズが調整役を務めたほか、自動車大手のアウディ、自動車部品大手のロバート・ボッシュ、半導体大手のエルモスセミコンダクター、情報技術研究センター(FZI)が参加した。

自動車に搭載する電気・電子部品は増加しており、複雑化している。特に、電気自動車は走行中だけでなく、停止中も急速充電や夜間の充電などで電子部品や半導体に負荷がかかる。このため電気自動車では、平均的な寿命で稼働時間3万時間以上が求められ、従来の内燃エンジン搭載車の約8,000時間に比べ約4倍の耐久性が求められるという。

今回のプロジェクトでは、例えば、温度や湿度、連続稼働時間、負荷のかかる条件など新しい部品に求められる堅牢性の要件を自動車メーカーがプロファイル化し、制御装置や半導体の開発の初期段階からその要件に配慮して開発を進められるシステムの研究に取り組んだ。また、堅牢性の分析技術も研究し、想定されるアプリケーションへの部品の適合性を試験できるようにした。

同プロジェクトには、ドイツ人工知能研究所(DFKI)やフラウンホーファー集積回路研究所(IIS)、フラウンホーファー信頼性・マイクロインテグレーション研究所(IZM)、ハノーバー大学、ドレスデン工科大学、テュービンゲン大学も協力した。

企業情報 - 部品メーカー
COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |