2010/5/31

産業・貿易

ロシアのWTO加盟は1年以内、EU大使が見通し表明

この記事の要約

ロシアが世界貿易機関(WTO)加盟に向けた交渉を再開する方針を示したことをめぐり、欧州委員会の駐ロシア代表部のフェルナンド・バレンズエラ大使は26日、ロシアは1年以内にWTOに加盟できるとの見通しを明らかにした。\ ロシ […]

ロシアが世界貿易機関(WTO)加盟に向けた交渉を再開する方針を示したことをめぐり、欧州委員会の駐ロシア代表部のフェルナンド・バレンズエラ大使は26日、ロシアは1年以内にWTOに加盟できるとの見通しを明らかにした。

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ロシアは1993年にWTO加盟を申請したものの交渉は難航し、昨年にはカザフスタンとベラルーシとの関税同盟の創設を優先し、関税同盟として3カ国一緒にWTO加盟を目指すとして交渉を中断。WTOやEU、米国は関税同盟としてのWTO加盟は前例がなく、非常に複雑になると指摘していた。ロシアの真意をめぐっては、交渉が進まないことへの不満や、経済危機により市場開放に消極的になったためとの見方が出ていた。

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しかしロシアが主導する関税同盟は創設が延期されたこともあり、ロシアは25日に6月から個別に加盟交渉を再開する意向を表明した。バレンズエラ大使は「ロシアに加盟の意思があれば、交渉は比較的早く進展するだろう」として1年で交渉は終えられるとの見方を示した。なお同大使は3カ国の関税同盟について、「反対はしない」としながらもWTOに3カ国そろって加盟することは交渉を複雑にするだけと説明している。

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