2013/8/26

産業・貿易

英金融機関が給与引き上げ、EUの賞与規制導入を控え

この記事の要約

英国の金融機関の多くが、EUの銀行員に対する賞与(ボーナス)規制導入を前に、優秀な人材の流出を食い止めるため、給与を引上げていることが、金融分野の人材派遣会社ロバート・ハーフ・ファイナンシャル・サービスの調査で分かった。 […]

英国の金融機関の多くが、EUの銀行員に対する賞与(ボーナス)規制導入を前に、優秀な人材の流出を食い止めるため、給与を引上げていることが、金融分野の人材派遣会社ロバート・ハーフ・ファイナンシャル・サービスの調査で分かった。

\

EUは銀行の短期業績に連動した高額報酬制度がトレーダーなどの過度なリスクを伴う行動を助長し、金融危機が拡大する要因になったとの批判を受け、銀行員の賞与規制を決定。2014年1月から実施する予定となっている。具体的には、年間報酬額が50万ユーロを超える行員を対象に、賞与額の上限を原則として年間給与と同額(株主の承認がある場合は最大2倍)とする。

\

ロバート・ハーフの調査によると、英国内の金融機関の93%が、同規制の導入によって優秀な行員が域外に流出することを懸念。賞与の基準となる基本給を引き上げたと答えた企業が65%に達した。昇給額は平均20%。給与以外の諸手当を増額したと回答した企業も60%に上った。

\