2014/2/17

総合 –EUウオッチャー

英中銀、金融政策の指針を修正

この記事の要約

英中央銀行のイングランド銀行は12日、金融政策の指針である「フォワード・ガイダンス」を修正すると発表した。失業率7%を利上げ検討の目安とする従来の方針を見直し、今後は幅広い指標に基づいて労働市場の状況を評価した上で、利上 […]

英中央銀行のイングランド銀行は12日、金融政策の指針である「フォワード・ガイダンス」を修正すると発表した。失業率7%を利上げ検討の目安とする従来の方針を見直し、今後は幅広い指標に基づいて労働市場の状況を評価した上で、利上げのタイミングを見極める。

イングランド銀は昨年8月にフォワード・ガイダンスを導入。失業率が7%以下に改善するまで政策金利を過去最低の0.5%のまま据え置くとし、その時期は2016年以降になるとの予測を示していた。しかし、失業率は急速に低下しており、最新の統計では7.1%に改善している。カーニー総裁は声明で、「失業率は予想をはるかに上回るペースで低下している。今春にも7%に達する可能性が高い」と述べ、今後は幅広い指標を踏まえて労働市場の健全性を総合的に判断する方針を示した。具体的には、余剰資源の度合いを示す企業調査や労働時間など18の指標に注目する。また、利上げを実施する場合には段階的で小幅なものになると強調。金利水準は金融危機以前の平均である5%をかなり下回る水準にとどまるとの見通しを示した。英国債などを買い取って金融市場に資金を供給する量的緩和の規模は、利上げを実施するまで現行水準の3,750億ポンドを維持するとしている。

経済成長については、昨年10~12月の成長率0.9%と予想し、0.7%という英統計局の予想より強気の見方を示した。今年1~3月も0.9%の成長を見込んでいる。14年通年については3.4%と、昨年11月時点に予想した2.8%から上方修正した。