2014/3/24

総合 –EUウオッチャー

2月のユーロ圏インフレ率、0.7%に下方修正

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが17日発表した2月の消費者物価統計によると、ユーロ圏のインフレ率(確定値)は0.7%となり、昨年10月に記録した2009年11月以来の低水準に並んだ。速報値では前月と同じ0.8%だったが、0.1 […]

EU統計局ユーロスタットが17日発表した2月の消費者物価統計によると、ユーロ圏のインフレ率(確定値)は0.7%となり、昨年10月に記録した2009年11月以来の低水準に並んだ。速報値では前月と同じ0.8%だったが、0.1ポイント下方修正された。これによって欧州中央銀行(ECB)に追加金融緩和を求める声が強まりそうだ。(表参照)

インフレ率の低下は、エネルギー価格の上昇率がマイナス2.3%となり、前月の同1.2%から値下がりが進んだのが主因。価格変動が激しいエネルギー、食品、アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率は1%で、前月の0.8%を上回った。

ユーロ圏では、インフレ率がECBの上限目標値である2%を大きく下回っており、デフレ懸念がくすぶっている。2月のインフレ率は、ECBが前回の利下げを実施した際と同水準。ギリシャ、ポルトガル、スロベニア、キプロスの4カ国でマイナスとなったほか、スペイン、アイルランドも0.1%とマイナス寸前の水準にある。ECBはデフレに突入する恐れはないとして4カ月連続で金利を据え置いているが、ユーロ高・ドル安が進んで輸出の先行きが悪化していることもあり、再利下に向けた圧力が強まるのは必至のようだ。